消えるKと青いアイツ

   助手に青べこがいます。

イカれた世でもどうかご無事で

 妙に元気が出てる時はここぞとばかりに部屋の整理をする。メルカリに出すものとかゴミとかほんとにいらないものとか。(妙に、というのは自分でそう感じている『昨日まで何のやる気も出ず寝てばかりだったよな…』の感覚からそう述べる)
すっかり年末に向かっているからか、これ使えないのでは?というものでも出してみると買ってくれる声があるもので、人生でも何でも、自分の主観だけではモノは図れんということかな。
 年末というと自分の誕生日が年越してからすぐに来るので、クリスマスと一緒くたの扱いをされるのを子供時代には不服に思ってたものだが、さすがに世間というものを知った今では欲しいものなど(身に余ることを鑑みて)ほぼほぼ無いし、縁起物の食べ物とか食えれば上々かなとも思っている。そもそもクリスマスって日本の行事じゃねーし。
家族でも持って子供ができれば話は違うんでしょうがね。今はそういう忙しさは欲しくないかな。

 思い入れのある品物ももちろんあるけど、そう遠くない時期に一人暮らしでも始めるか、あるいは本当に現世とオサラバしたくなったりした時の為と考えると不思議と執着も薄れた。生活の足しにと手放してしまうことを許してくれ。私にはもう十分だ。

 


 ついでに書こうと思っていた先日のライブについてなど。

 

 

 わかる人にはわかるであろうこの象徴的キャラクター。
おへんろさん」です。カワイイですネ。

 

「八十八か所巡礼」幻魔大祭2023

八十八ヶ所巡礼 (バンド) - Wikipedia


 テレビやメディア出演の話はまったく聞かないものの、ライブツアーは2016からずっと行(おこな)っているらしい。いやはや私の心臓に響くものは大抵隠れた場所にいる。探すにも偶然に頼るしかないから、もっと早くに出会いたかった。
 知名度で価値を語るつもりはないが、このような田舎まで足を運んでくれるなんて酔狂な人間、テレビに出るような有名人では絶対にありえないからな。それだけで感動ものである。

 隣接県くらいなら頑張って行ったことあるけど、お泊りになることは確実だったから、若いころならまだしも仕事に縛られる身では到底できやしないもの。


 バンドのメンバーの人たちはおおむねファンの方々の語る内容と一致していた。

 

・『酒豪』のマガレ姐さん(マーガレット廣井)うる星のビューティフルドリーマーお好きらしい。もう好感持てる。
・『神弾きロボット』かつや氏(Katzuya.shimizu)相変わらず風を浴びていたようだが、マスク着用なので香りまではわからなかった。
・『Kindなスキンヘッド』Kenzooooooo氏 やはり二の腕の筋肉が素晴らしい。

 

 ステージ入場のっけから酒ラッパ飲みするVo初めて見たよ。(現地には行かないけどライブDVDとかは持ってる)
 マガレ姐さん、噂や本人の主張する通りバッチリなお化粧と素敵なシャウト、時には確かに人とは思えぬ美声で会場を魅了する、魔族と呼ぶにふさわしい存在だった。そのご尊顔は3時間近くたっぷり拝めて満足した、満足は出来たのだが、

 

 自分の背が小さいばかりにかつや氏とケンゾー氏の御姿が全く見えなかった………。

 

 ライブを開く度に毎度しているサービスとして客席に突っ込んでくる演出は目の前でもしてくれた、間近でパフォーマンスを拝むことはできたのだが、出来れば御三方ガッチリ演奏中の姿ももっと視界に焼き付けたかった…ここは強引にでも前に出るべきだったかもな…
しかし後悔先に立たず。今後私がライブに行けるかどうかは絶望的に怪しいかもしれない。

 ケンゾー氏はドラムだから設計上動くのは難しいしね。
 チラチラとは見えたから、暖房の効いている会場とはいえ冷える秋の夜だったので、とにかくお体には気を付けてほしい。

 

「幻魔大祭」とツアー名にあるくらいだから、その名を冠したアルバムの曲をメインにやるかと思いきや、それ以前の曲も閑話を交えながらやってくださった。始終感動していたが、そういえば休憩らしい休憩は取ってなかった気がすると今思い出した。
人に提供する仕事をしている芸術家たちはハンパないな…。

 たしかまだアルバムとして収録されていない『泥春』まで聞かせてもらえて、現在の私がメンタルひどいものだから、油断すると涙が出そうなほどだった。その翌日は仕事の日だったので余計に、あの瞬間がずっと続いてくれればいいのにと感じていた。
閉幕して会場を出る頃には何も考えられないくらい、ちょっと放心してましたよ(小さいところなんで音が必要以上に響いて耳がやられてたのもあったけど。アンコールを希望する拍手でその後の打ち上げの時間伸びさせちゃってごめんなさい)

 

 そう、ド田舎なんで会場が小さい。入場料4,500円。来場者への提供に500mlのお茶付き。

 

 少なすぎない?もっと食らってってもいいのよ?

 

 人間を憐れんで美しい音楽を提供してくれる上にこの殊勝なお値段。この魔族達やさしすぎる…。

 感動をくれたせめてものお布施として(これまた小さい)グッズ販売ブースで画像のようなTシャツと前から気になっていたアルバムをここぞとばかりに購入。貯金頼りないけどこんな一生モノの機会、落としていかなくてどうする。

 姐さんは美しかったしギターもドラムも演出も最高だったし、この先余裕はなくてもこの感動と好きの気持ちだけは、死ぬまで抱いていたい。この先もずっと活躍してほしい。もちろんこの厳しいご時世で何が邪魔をするかはわからないが。


『金土日』『怪感旅行』『幻魔大祭』はシメあたりに持ってかれるとテンション上がるなぁ!

 

 

 ひとつだけ物申すとするなら、今まで聞いた曲の中でも一番といっていいほどお気に入りの『慧光』が曲目に入っていなかったことだけが心残り。

 


『歪んだ価値が押し寄せる イカれた世でもどうかご無事で』

 


 終盤で出てくるこの一節、これだけが「この世界」というものを語るに相応しいんじゃないかと。
 おなじ形をしているのに自らとは思考の異なる者達に圧し潰されそうになっている、息苦しさを感じている人々への、地の底からの賛歌。希望もなにもかも見えない状態で心強くあれなどと残酷はことは言わない。

 ただこの一度きりの人生で知り合えた大事な人や、同じ思いを抱えている人、そしてこんな記事を見てくれるような貴方も、これからもどうかご無事で。そう願います。

 

 

よければお願いします。

 

 

追記:今週のお題「マイ流行語」って

タイトルにも記したこの一節で良しやろ、流行れ。(ご満悦顔)